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注目を集めているオフィス賃貸で起業ブログ:16/07/15

1週間ほど前、二ヶ月振りにお母さんが帰ってきた。

「お父さんの還暦祝いをするんだけど、来てくれる?」

父親の勤務地が変わって、
母親は親父と千歳へ行ってしまった。
そして、母はときどき一人で千葉に帰ってくるのだ。

お母さんが戻る日…
僕は仕事で休めなそうにないから無理だと言うと、
ママは寂しそうな顔で家を出ていった。

わたくしは家で一人ぼっちになると、
ママには悪いことをしたなぁ…と後悔した。

沈んだ気分を吹き飛ばしたくて
ボクはテレビをつけた。

司会者とゲストが楽しそうにおしゃべりしている。
その遣り取りで、
おれはゲストが司会者から電報を受け取っているのが気になった。

「そういえば、電報という手があるな!」

父の還暦祝いに、
俺は真っ赤な鳳凰が羽ばたいているデザインのカードを選んで、
メッセージを添えて贈ることにした。

父親の還暦祝いが行われた翌日、
ママから電話がかかってきた。
母の声はいつもより弾んでいた。

「ありがとう。電報届いたよ。
感情をあまり出さないお父さんの久しぶりの笑顔が見れたわ」

「お父さん、喜んでくれたんやな」

「当り前よ。お父さんね、メッセージを読んでからしばらくの間、
鳳凰にみとれていたわ」

おしゃべり好きの母の話はいつものように脱線し、
なかなか話が尽きなかったが、
ようやく電話を切ることができた。

お母さんの声が聞こえなくなると、
今度は父の姿が浮かんだ。

今頃
座敷に胡坐をかいて愉快な顔で
父親は日本酒を飲んでいるのかなぁ…

その横で、あの真っ赤な鳳凰は羽を休めていることだろう…


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